事務所報 | 発行日 :令和2年1月 発行NO:No44 発行:バリュープラスグループ |
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「令和の始まりに寄せて」 事務・経理G 中野 博美
令和になって初めてのお正月、皆様はどのようにお過ごしになられましたでしょうか。
昨年は元号も「令和」に改まり、時代の変化の始まりを感じながら、私自身も公私ともに変化を感じながら、過ごして参りました。
本年は事務所も法人化され、名称も変わるということで、今までを振り返って、様々な想いを感じております。
今回はそのような中で、事務所報の記事として相応しいかどうかわかりませんが、心に留まった文章を載せさせて頂きます。
「世界はうつくしいと」 長田 弘(おさだ ひろし)
うつくしいものの話をしよう。
いつからだろう。ふと気がつくと、
うつくしいということばを、ためらわず
口にすることを、誰もしなくなった。
そうしてわたしたちの会話は貧しくなった。
うつくしいものをうつくしいと言おう。
風の匂いはうつくしいと。
渓谷の石を伝わってゆく流れはうつくしいと。
午後の草に落ちている雲の影はうつくしいと。
遠くの低い山並みの静けさはうつくしいと。
きらめく川辺の光りはうつくしいと。
おおきな樹のある街の通りはうつくしいと。
行き交いの、なにげない挨拶はうつくしいと。
花々があって、奥行きのある路地はうつくしいと。
雨の日の、家々の屋根の色はうつくしいと。
太い枝を空いっぱいにひろげる
晩秋の古寺の、大銀杏はうつくしいと。
冬がくるまえの、曇り日の、
南天の、小さな朱い実はうつくしいと。
コムラサキの、実のむらさきはうつくしいと。
過ぎてゆく季節はうつくしいと。
きれいに老いてゆく人の姿はうつくしいと。
一体、ニュースとよばれる日々の破片が、 わたしたちの歴史と言うようなものだろうか。
あざやかな毎日こそ、わたしたちの価値だ。
うつくしいものをうつくしいと言おう。
幼い猫とあそぶ一刻はうつくしいと。
シュロの枝を燃やして、灰にして、撒く。
何ひとつ永遠なんてなく、いつか
すべて塵にかえるのだから、世界はうつくしいと。
今年は、オリンピックも開催される年です。明るい話題の多い年になることを祈って。 令和2年も皆様にとってよい年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。